【アイドル、やめました】

 副題:AKB48のセカンドキャリア

 

 内容は、題名の通り。元アイドルのセカンドキャリアを追ったもの。筆者も元アイドルのようである。

 私は、乃木坂46のファンであり、最近同グループから卒業が目立っていた。そこで、卒業後の進路を心配しており、本書を手に取った。やはり、卒業後、女優などで性交することが難しく、どんどんテレビ出演が減ってしまうからである。

 

 卒業後、それぞれ大学に通ったり、正社員の働き口を見つけたり、子どもができたり、それぞれ新しい人生を歩み始めている。筆者がそれぞれの元アイドルにアイドルに未練がないかどうかを尋ねているが、未練があるという人もいるし、ないという人もいるが、みんな幸福そうな反応であった。うまくアイドルであった過去と折り合いをつけて、新しい人生を歩んでいる。確かに、アイドルであった経験から、握手会などでのトーク力や気配りの力などを磨き、これをたらしい職場で活かしている。バーしかり、ラジオしかり、保育士しかり。保育園のお遊戯会にアイドルのパフォーマンス力が活かされている。しかし、アイドルである過去を暗く引きづる様子は見られなかった。

 

 最近は、アイドルがたくさんいるから、アイドルを辞めた後の人生を考えることも大事なはず。アイドルになることも、人生の過程の中での自分探しの一つでもあるように思えた。踊りが好き、歌が好きで、アイドルをしてみる、でも何か違う。そうして新しい人生を選んでいくこともありうるのだろう。それに、アイドルを辞めても、まだ10代、20代であるから新しい進路もある。迷いながら、自分に合う仕事を探していく、その過程にアイドルもあるんだろう。

 

 これから、元アイドルがいろんな職場に出てくるんだろう。それは、望む望まないとかかわらず、元アイドルの経験が活かされるんだろうと思う。とても楽しみ。若いころに、全力で生きることはとても楽しい。