マネチの終わりに☆☆☆☆☆

「わたし、結婚するのよ。もうじき。」「だから、止めに来たんだよ。」蒔野は、真っ直ぐに彼女を見つめた。

 

 これを映画では、福山雅治が言っているという事実。そしてそれに答える石川ゆり子。映画でも美しい作品になっている珍しい作品です。

 

 感想は小説の話。大人の恋愛ストーリー。感想はもちろんあるけれど、大事な言葉を聞けただけでこの作品を読んで良かったと思っています。

 

「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」

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「過去は変えられる。ーそう、そして、過去を変えながら、現在を変えないままでいる、ということは可能なのだろうか。」

 

過去は変えられなもの。そういうイメージがあります。でも、変えられるのか、と。確かに、今が変われば、過去の意味合いも変わってきて、結果的に過去が変わってくることはありました。過去は変えられる。今を、そして未来に目を向けることが過去を変えていく。過去を変えていくことは、さらに現在や未来を変えるかもしれない。今目の前を生きているようで、私たちは、過去と未来、そして今を絶えず往復しているのかもしれません。過去は変えられる。これはとても心に残るメッセージだと思います。